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『オデッセイア/魔の海の大公開』

原題は「THE ODYSSEY」。1997年、アンドレイ・コンチャロフスキー監督。ずばりホメロスの「オデュッセイア」の映画化です。

「オデュッセイア」で一番好きなシーンと言えば、物語の終盤、愛犬アルゴスが帰ってきた主オデュッセウスを迎えるシーンなんですが、このシーンはカットされていました。うーん残念。

もっともこの映画、再現度は非常に高いです。キュクロプスもちゃんと一つ目で登場しますし、スキュラもカリュブディスも、キルケもカリュプソも、ナウシカまでもが登場します。オデュッセウスの黄泉降りも、テレマコスのスパルタ行きだってあるんです。出てこなかったのはセイレンの場面くらいでしょうか。

ひとつの映画としては全体の時間(3時間弱)のみならず各場面がやけに間延びしており、正直観るにはかなりの忍耐が必要です。1.5倍速で再生したら丁度良かったって一体・・・しかしながら何かこう、作った人の執念みたいなものが感じられる作品でした。

出演陣は知らない人ばかりでしたが、クリストファー・リー(サルマンの人)がチョイ役で出てきます。