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『Lawrence Alma-Tadema』

Lawrence Alma-Tadema

ローレンス・アルマ=タデマはオランダに生まれ英国で活躍した、19世紀の画家。ウォーターハウス等と並んで好きな画家のひとりです。

ペーパーバックと書いてあったので薄めのコンパクトなのを想像していたのですけど、デカイ。ブ厚い。相当のボリュームです。まあ確かにハードカバーではないですね。印刷も綺麗。少~し暗めのような気もしますが、現物を見たことがないのでその辺はなんとも。

実に幅広い作品が収録されています。習作やスケッチも幾つか見られるのは嬉しいですね。絵はどれも独特の雰囲気があって、人物を描いたたとえドラマティックな作品であってもまるで静物画のような、静謐な印象を与えます。そんな傾向もあって絵によってはやや散漫に思えたり、面白みに欠けていたりもするのですが、それらも全てひっくるめて、壁や床石・衣服の襞などの質感描写や地中海の乾いた大気の表現(行った事ないけど)等々は、そりゃあもう素晴らしいのです。こんな風に描けるようになったらもう死んでもいい・・・って死んでしまったら描けないので困るんですが、それ位憧れてしまいます。