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『ロビン・フッドのゆかいな冒険』

ロビン・フッドのゆかいな冒険〈1〉

ハワード・パイルの作品。以前岩波新書の『ロビン・フッド物語』について書いた際に触れた、『ノッティンガム州の高名なるロビン・フッドの愉快な冒険』がこれです。

バラードや断片で伝わるロビン・フッドの伝説を「はじめてちゃんとした長いお話に書いた(訳者あとがき)」ものだそうで、マリアンは登場せず、全編どちらかといえば粗野で少々荒っぽい感じです。でも、むしろそれがとても生き生きとしたものに感じられます。

文・絵共にパイルによるものですが、以前目に止まった絵も素晴らしい。様式的なやや古くさいスタイルではあるものの、表情豊かな登場人物たちが完璧な構図の中におさまっているこれらのイラストは、物語の面白さを一層引き立てています。訳も雰囲気がよく出ていますし、少年文庫となっていますが大人も十二分に楽しめる作品だと思います。

『ロビン・フッドのゆかいな冒険』(全2巻)
ハワード・パイル著:村山知義・村山亜土訳
岩波少年文庫