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『ジークフリート伝説 ワーグナー『指輪』の源流』

ジークフリート伝説 ワーグナー『指輪』の源流

多くの文芸作品で扱われているニーベルンゲン・ジークフリート伝説について述べた、大変読み応えのある本です。「ヴォルスンガ・サガ」「ニーベルンゲンの歌」等を経て、ワーグナーの「ニーベルングの指輪」でクライマックスを迎えるという構成。古今の作品のあらすじ・特徴などのわかりやすい解説を読んでいく中で、作品の枠を越えた伝説そのものの性格や変遷ぶりが浮かび上がってきます。

個人的に嬉しかったのは「指輪」四部作のあらすじが結構くわしく、且つわかりやすく書かれている点。尻込みして手を出せずにいるのですが、ワーグナーってスゴイんだなあというのが本書を読んでの素直な感想です。うーん、やっぱ一寸観てみたい。

『ジークフリート伝説 ワーグナー『指輪』の源流』
石川栄作著
講談社学術文庫