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どれ、

町田市にある国際版画美術館で、 「ダンテ『神曲』の旅―描かれた地獄・煉獄・天国」 なるものを観て来ました。主に挿絵を中心とした、『神曲』がテーマの展覧会です。

なかでもギュスターヴ・ドレという19世紀の画家による挿絵がメインとなっていて、これがもう圧巻でした。版画による何十点もの作品群なのですが、いずれも「ウソでしょ~?」てな位の精緻の極み、挿絵のレベルを超えているというか、それともこれこそ挿絵というべきなのか。

聞けばこのドレという画家、多い時には1年で700点もの版画を製作したそうです。ほとんど1日2点ペース、あ、ありえん・・・私の好みという面でもかなりツボでしたので、いたく感激して帰って参りました。

それと、ダリの描いた挿絵も結構な数が展示されていました。いずれも大変個性的で尚且つヴァリエーションにも富み、「ああ、確かにこの人は天才だったんだなあ」と思わされてしまうのですが、魅力的かと言われるとちょっと・・・あんまりいいと思わないんですよね。私としては天才の手になる仕事よりも、名職人のそれに惹かれるのです。

あとは点数は少なかったのですが、水彩の原画を多色刷りで印刷した挿絵でとても好みのものがありました。だけどこれの作者の名前、忘れてしまったんですよ。むーん、不覚。