2006/02/17 Friday
図書館で借りてきて読みました。
ラファエル前派というと、19世紀中頃の英国における美術史上の一潮流で、ロセッティやミレイがこれに属する・・・程度の事は知っていたんですけど、要はその程度しか知らなかったわけです。
本書はラファエル前派同盟の結成のいきさつから後世に与えた影響に到るまで、主要な人物に焦点を当てながら論じています。焦点が切り替わる度に時系列が前後するので、読んでいる最中は少々解り難さもありますが、ひと通り読めばなるほどと理解出来る、といった感じです。・・・それでも説明出来る程には理解してませんけど。
ところで私はポインター、ウォーターハウスといった画家達がお気に入りなんですが、本書では全く、名前すら登場しません。彼らも広い意味ではラファエル前派に含まれるんだろうと考えてたんですけど、違うようですね。古典派?とか何とか。今度はその辺のところをあたってみようと思ってます。でも、この時代の英国の画家って「西洋美術史」という括りでは殆ど無視されているような。手頃そうな本をなかなか見かけないんですよね・・・
- 『ラファエル前派の夢』
- ティモシー・ヒルトン著:岡田孝彦・篠田達美訳
- 白水社