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『アルゴ探検隊の冒険』

1963年、ドン・チャフィー監督。

ギリシア神話をベースとした作品でゼウスをはじめとする神々なんかも登場しますが、普通に冒険ものとして観ても十分に楽しめます。主人公のイアソン(ジェイソン)が伝説の金羊毛を求め、仲間を集めて冒険に出るというお話。

特撮映画の傑作として有名だそうで、確かに素晴らしい出来です。今時のCG全開なビジュアルを想像してはいけませんが、下手にCGを乱発して興醒めしてしまう類のものよりよほど見ごたえがあります。序盤は割と地味で、展開とあいまって途中少々退屈してしまったのですけど、中盤以降話が盛り上がってくるのにあわせて特撮のレベルもアップ、クライマックスのスケルトン部隊との戦闘シーンには度肝を抜かれました。

出演陣も主人公の人は物凄~く地味ですが、ゼウスとかヘラクレスとか、良い味を出していたと思います。ちょっと間抜けな感じが素敵。一応のヒロインであるメディア役の人も綺麗でした。このメディアという女性、神話では非常に恐ろしいエピソードの持ち主です。イアソン達と共に船で逃げる際、父王等追っ手から逃れる為、あろうことか弟を殺して切り刻み、海にばら撒くという。さすがに映画ではごく当り障りのない終わり方になっていましたけどね。