2006/04/28 Friday
動揺を静めるべく、とりあえず西洋美術館の『ロダンとカリエール展』を観ることに。こちらは今日でなくてもいいやと思っていたのですが。
昼過ぎに行ったのですけど、意外にも館内は割合すいていました。カリエールというのはロダンと親交の深かった画家で、輪郭をぼかした大変印象的な絵を描いています。展示は油絵と版画が中心で、同じ主題の油絵とリトグラフを並べたものや、ロダンの彫塑と同一人物の肖像画を並べたものなどはなかなか面白かったと思います。他ではなぐり描きのような人体・手などの習作が多数。ほとんど直線のない連続した曲線で描かれており、彼が細部よりも全体の流れを強く意識していた事が感じられてとても興味深いものでした。ロダンはもともと西洋美術館には結構な数が展示されているようですけど、いくつかの大理石の彫刻、特に『ジャンヌ・ダルク』というタイトルのものなどは印象的でした。やはり立体はライトをあてると映えますね。絵だとライトが反射して邪魔なんて事がよくあります。
さて、ナスカ。このまま帰ってしまおうかとも考えましたが、折角なので金を払って観ることにしました。こちらは大層な混みよう。展示品の前に人だかりが出来ている状態です。展示内容は土器や衣服、はては人骨やミイラなどの出土品がメインで、中でも壷などの土器が非常に面白い。器に描かれた模様や人、動物など、いずれも極端にデフォルメされており、しかもそのカタチが大変魅力的でまじまじと見入ってしまいました。一方ナスカと言えば誰もがまず思い浮かぶ地上絵については、上空から見た、巨大スクリーンによる映像を除いてほとんど素通りしてしまったものの、地上絵の上を歩くバーチャル体験が出来るものなど、色々と趣向を凝らした展示がありました。
ついでに常設展示も観て来ました。改装されてからは初めてだったような。う~んごちゃごちゃしててわかりづらい・・・それでも充分面白かったんですけど。
- 『世界遺産ナスカ展』
- 国立科学博物館、6/18まで
- 『ロダンとカリエール』
- 国立西洋美術館、6/4まで