2008/02/14 Thursday
世界のはてにあるという神秘の泉を求めて、小国の王子が冒険を繰り広げる物語。
謎に満ちた美しい女王や主人公を支える賢者、身分は低いものの気高い娘・・・などなど、現代のファンタジーではお馴染みともいえる様ざまなタイプの人物や要素が登場します。冒険を通して主人公が逞しく成長していくところなんかもそうですね。トールキンも影響を受けたんじゃないかな~と感じる部分が読んでいて多くあったのですが、解説によると実際そうみたいです。
個人的に興味深かったのは主人公の出会いと別れ、そして再会が多くの人物について印象深く描かれている点。物語の前半、別れの場面が印象的だと思って読んでいたところ、再会に転ずる物語後半は一層面白く、先を読みたくなるだけの勢いがありました。
ファンタジーの好きな方にはおすすめできる傑作だと思います。
- 『世界のはての泉(ウィリアム・モリス・コレクション) 』全2巻
- ウィリアム・モリス著/川端康雄・兼松誠一訳
- 晶文社