2008/08/27 Wednesday
アイルランドの伝説上の英雄フィン・マックールと彼の率いるフィアンナ騎士団の物語。個々に伝わる物語を著者のサトクリフがひとつの大きな物語に仕立て上げたもののようです。妖精族(ダナン族)や魔法が頻繁に登場し、全体を通じて幻想的な雰囲気に満ちています。貞節に欠ける妻との恋に落ちる腹心の部下、大きな戦による劇的な最期など、アーサー王の物語を思わせるモチーフも随所に見られ、どういった関連があるのかちょっと興味深いところです。楽しめる物語だと思います。
- 『ケルト神話 黄金の騎士フィン・マックール 』
- ローズマリー・サトクリフ著/金原瑞人・久慈美貴訳
- ぽるぷ出版