2008/03/01 Saturday
三つの短編が収められています。それぞれ舞台は異なりますがいずれにおいても二人の主要人物間の友情が描かれ、それぞれ小道具として冠が登場します。中でも第一話の「族長の娘―ヒースの花冠」が好きです。少女と捕虜の少年との、友情とも恋心ともつかない微妙な心の動きがよく描かれていると思いました。
本書も先の『ケルト神話 炎の戦士クーフリン』同様ヴィクター・アンブラスが挿画を手がけています。こちらもまた大変素晴らしいものです。
- 『三つの冠の物語―ヒース、樫、オリーブ』
- ローズマリー・サトクリフ著/山本史郎訳
- 原書房