2009/05/28 Thursday
ローマ帝国支配下のブリテンを舞台とした、あるローマ人の一族のエピソードを綴った物語。一族に代々受け継がれてゆく山羊座の腕輪が、エピソードを繋ぐ小道具となっています。それによりエピソードのひとつひとつはちょっとしたお話でありながら、全体としてはローマ帝国の変遷や、ローマ人がブリテン人と交わり現地化していく様子なども覗われるスケールの大きな物語となっているところがとても秀逸で、面白いと思います。
- 『山羊座の腕輪(ブレスレット)―ブリタニアのルシウスの物語』
- ローズマリ・サトクリフ著/山本史郎訳
- 原書房