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フェルメールとモロー

美術展をハシゴ。少し足にきましたよ。

まず『ドレスデン国立美術館展』(国立西洋美術館・・・9/19まで)。まだまだ大丈夫と思っていたら、もう来週で終わり。危うく観そこねるとこでした。

開場するなりフェルメールに直行。一人でじっくり観られました。幸せ。・・・って、ちょっとやな客かも。

フェルメールほど「描かれている物が全て」とでも言いますか、想像力が入り込む余地のない絵を描く画家は他に類をみないと思います。絵それ自体で全く完結している。まあ実際には寓意とか色々あったりするのかもしれませんが、私見て事で。

それと思いがけずもフリードリヒの絵が何枚かありました。ドイツの画家です。好きか嫌いかで言ったら間違いなくこの人好きなんですけど、画面全体から漂う「つくりもの」感は一体なんなんだか。

次に『ギュスターヴ・モロー展』(Bunkamuraザ・ミュージアム・・・10/23まで)。神話やキリスト教など、描いている題材が好みなので。

同じ題材による複数の作品や、同作品の習作群が比較展示してあり、とても興味深く観てきました。習作もほんの落書きのようなものから方眼線引きで描き込まれたものまで、「へ~こうやって描かれたんだ」と。

しかしまあ造形といい色使いといい、不思議な画家です。

ところで面白い事に、どちらの展覧会にもギリシア神話の「ガニュメデスの誘拐」を描いた作品がありました。ゼウスが気に入った少年をかっさらった話。

後者は当然モローのもので、他の作品に比べると割に淡々とした印象。前者はレンブラントによるものなんですが、こちらは大画面にどアップで描かれており、えらい迫力です。よく見るとガニュメデスがおしっこちびっているのには笑いました(笑うな