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アーサー映画

『キャメロット』『エクスカリバー』を続けて観ました。共にアーサー王伝説がテーマの映画です。

まず『キャメロット』。同名のミュージカルを映画化したものとの事で当然各所に歌が挿入されてはいますが、数は少なめ。ミュージカルというとちょっと抵抗を感じてしまう私でもそれ程違和感なく観られました。話としてはまあ普通、てな所でしょうか。アーサー、グィニヴィア、ラーンスロットを中心として、そこにモルドレッドが絡んでくるといった展開。むしろこの4人以外は全てエキストラ、みたいな感じですね。主役級の役者たちは皆生き生きと演じているように見えました。良くも悪くも舞台っぽい作品?

次に『エクスカリバー』。甲冑をはじめとするコスチュームやセットなど、何やら怪しさ全開なビジュアルなんですが、お話の方はアーサー誕生のエピソードから王の死に至るまでを網羅して、適当にアレンジしつつも大変手堅くまとめてある印象です。魔法使いのマーリンが大層な活躍振りを見せるのも面白い。してまたこの人のコスチュームが怪しさ全開、キャラクターも負けずに怪しいのです。でもまあ、そもそも魔法使いなんて存在からして怪しい訳ですから、これはこれで正しいのかもしれませんね。

両者に共通して言えるのは、アーサーがどうも微妙に情けない点。寝取られ男だから仕方ないのか。あと、ラーンスロットが周囲からズレまくりなキャラクターとして描かれている点も。「偉大な王」「偉大な騎士」という感じが全然しないんですよね。本で読んだ時もそうでしたけど。伝説として形づくられてしまう程の人物が、変人と呼んだ方がいいようなキャラクターなのは面白いなあと思う一方、実際えてしてそんなもんか、などという気もしてみたり。