'Enid, shall you ride behind me.'
エニドを助け出したジェレイント。もはや彼女への誤解はありません。二人は馬を見付け、ジェレイントは先に乗馬するとエニドを後ろに乗せてやり、仲良く屋敷を後にするのでした。
- Painter IX,Photoshop CS
- 2006/07
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エニドを助け出したジェレイント。もはや彼女への誤解はありません。二人は馬を見付け、ジェレイントは先に乗馬するとエニドを後ろに乗せてやり、仲良く屋敷を後にするのでした。
ドゥルム伯はエニドに言い寄り食事を勧めるものの、拒否するエニドにやがて業を煮やして彼女を打ちます。エニドの悲鳴に息を吹き返したジェレイント、飛び掛って一刀の下に伯爵を切り伏せ、彼女を助け出します。
エニドと力尽きたジェレイントは、通りがかったドゥルム伯の屋敷へと連れて行かれます。取り残された広間でジェレイントの名を呼びつづけるエニド、その声はジェレイントの意識の奥底にまで届くのです。「彼女は私の為に泣いている」
道中、二人は幾度も襲われることになります。エニドはジェレイントの言いつけに背いて危険を知らせ、その都度彼は敵を破ります。しかし自身も痛手を蒙り、最後には力尽きてしまいます。
エニドの涙を誤解したジェレイントは、己の力が衰えていない事を証明せんと二人きりの旅に出ます。
「私の前を行き、何があろうと一言たりとも話し掛けてはならぬ」
ジェレイントの言いつけに従い、さびしく馬を進めるエニド。
エニドを溺愛し、他事を疎かにするようになったジェレイントを人々は中傷するようになります。憂いつつも彼に忠告することが出来ずに煩悶するエニド。ある朝、朝日に照らされたジェレイントの美しい寝姿を前に彼女は独りつぶやきます。しかし・・・
ジェレイントはエニドとの結婚を申し入れ、宮廷に戻って式を挙げることとなります。しかし年老いた母親には同行は困難でした。出発の日、母はエニドに外套を羽織らせてやると、彼女を抱きしめるのでした。
伯爵の屋敷に泊めてもらう事になり荒れ果てた屋敷の前まで来ると、中から小鳥のさえずりのような美しい歌声が聞こえてきます。しばし我を忘れてエニドの歌声に聞き入るジェレイント。
『ジェレイントとエニド』の1作目。見知らぬ騎士の従者から辱めを受けたジェレイントは、彼らを追跡して正体を突き止める事にします。
タイトルは『国王牧歌』から。
アーサー王の騎士であるジェレイントは王妃グィニヴィアの供をして狩の見物に行き、途中見知らぬ騎士の一行に遭遇する。 彼らの素性を確かめようとしたジェレイントは従者の小人から侮辱を受け、王妃の許しを得て彼らを追跡することにする。
彼らを追って小さな街に辿り着いたジェレイントは、見知らぬ老人に宿を世話になり、娘のエニドに会う。ジェレイントは彼女に一目惚れする。 聞けば先の騎士は「ハイタカの騎士」と呼ばれ、この老伯爵のものであった城や財産を奪い、現在の廃墟のような住まいに追いやったという。 明日行われる馬上槍試合にこの騎士も出場するとの由、ジェレイントは伯爵から武具を借りて出場を決意する。 ハイタカの騎士を苦戦の末打ち破り、伯爵の財産を取り戻したジェレイントはエニドに求婚し、宮廷に戻って皆に祝福されつつ式を挙げる。
しばらくは幸せな二人であったが、やがてジェレイントは武勇を忘れ安逸を好み、部下や民衆から陰で誹りを受けるようになる。 そんな状況を悲しむエニドは、ある朝、横で眠るジェレイントの美しい姿を眺めつつ思わず涙する。 しかし目覚めたジェレイントはエニドの涙を、彼女が他の騎士を想って泣いているものと誤解する。 彼は自分が力を失っていない事を証明すべく、二人だけの冒険の旅に出る。
道中ジェレイントはエニドに自分の前を行き、一言も自分に話し掛けぬよう命じる。 しばらくエニドは従っていたが、暴徒が彼らを襲おうとしているのに気付き、彼に背いて危険を知らせる。ジェレイントはエニドに怒りつつも、敵を蹴散らす。 幾度かそうした事がありその度にジェレイントは敵を倒してきたが、美しいエニドに目を付けたリモース伯の大軍勢に襲われ、 どうにかその場を切り抜けるも遂に力尽きる。
エニドが落馬した彼を介抱しつつ途方にくれていた処を、通りがかった凶悪なドゥルム伯の一行が目に留め、二人は連れて行かれる。 広間に二人きりで取り残された間、エニドは泣きながらジェレイントの名を呼びつづける。 朦朧とした意識の中、ジェレイントは彼女の声を聞く。 「彼女は私の為に泣いている」
やがて宴会が始まりドゥルム伯はエニドに食事を勧めるものの、夫を差し置いてはと、頑として彼女は聞き入れない。 業を煮やした伯爵はエニドを平手で打つ。 エニドの悲鳴に息を吹き返し、我に返ったジェレイントは伯爵を一刀の下に切り捨て、彼女を救出する。 今や完全に誤解は解け、二人は仲良く一頭の馬に乗って城を去るのであった。