2008/04/19 Saturday
2004年、ウーリー・エデル監督。ジークフリートの物語を映像化したもので、元はテレビ向け作品のようです。
タイトルはワーグナーのそれと同じですが、内容は神々が登場しない点をはじめ大きく異なっており、むしろ「ニーベルンゲンの歌」などより古い伝説群に依っている印象です。舞台設定や展開などは合理性を持たせるためアレンジされているものの、エピソード単位ではかなり忠実に再現されており、全体を通して原作(?)に対する敬意が感じられます。ジークフリートは序盤ではやけに軽いニーチャンなのが、物語の進行と共に貫禄が出てきて、こういうのもありかなあと思わされました。ブリュンヒルデ、グリームヒルトもそれぞれこの作品なりの人物像を表現していると思います。