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『ジャンヌ・ダーク』

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1948年、ヴィクター・フレミング監督。

ジャンヌ・ダルクについてはどこまでが史実でどこまでが虚構なのか、私はよく知らないのですけど、割と新しいミラ・ジョヴォヴィッチ主演の映画と進行的には非常に似通っています。違いはダスティン・ホフマンが出るかどうか、位のものではないかと。

しかしながら、観た印象は全く別。正直一寸アレな人にしか見えないミラジャンヌに対して、イングリッド・バーグマン演じるジャンヌはまさに聖少女。戦場においてもあくまで可憐なその趣は、完璧に整ったメイクといいリアルさには欠けるかもしれませんけれども、好みとしては断然こっち、です。

映像はさすがに古さが目立つものの、コスチュームのデザインも秀逸で、中でもジャンヌが着る甲冑の優美なラインは特筆ものかと思います。いささかマニアックな見方ですが(笑

『スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐』

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2005年、ジョージ・ルーカス監督。アナキン少年がフォースの暗黒面に堕ち、ダース・ベイダーへと変貌を遂げるさまが描かれます。

とりあえず映像面では前作よりも楽しめました。右のらくがきに描いた生き物とか、とてもよく出来ていたと思います。ただなまじ前述のドラマがある分、前作以上に割り切りも必要というか・・・よくない方に「うそーん!?」な展開。

いっそ「朝起きたらダース・ベイダーになっていた」とかでも(以下略

『アイスウィンド・サーガ』

アイスウィンド・サーガ〈1〉 悪魔の水晶

ダークエルフの主人公ドリッズトとその仲間たちが活躍する物語です。舞台となるフォゴットン・レルムはダンジョンズ&ドラゴンズというテーブルトークRPGのために設定された世界。

様々な部族が入り乱れての大規模な攻城戦は、指輪物語のヘルム峡谷の戦いを彷彿とさせますが、戦闘が序盤と終盤、同じ場所で全く異なるシチュエーションで繰り広げられるのがミソです。物語の進め方としてはイベントの発生→解決の繰り返しで結構ワンパターンというか、良くも悪くもゲームっぽい印象を受けるのですけど、そんな事はお構いなしで先を読みたくなる面白さがあります。

この作品、廃刊になっていたシリーズを順次復刊させているようなのですが、現在出ているのは3巻まで。エピソードとしてひと区切りついてはいるものの、早く続きが読みたいもんです。

『アイスウィンド・サーガ』1~3巻
R.A.サルヴァトーレ著/風見潤 訳
アスキー/エンターブレイン

『スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃』

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2002年、ジョージ・ルーカス監督。

エピソード1を映画館で観て以来ほったらかしだったスターウォーズ。今回もCG、CG、またCGという感じで「これ絶対趣味だけで作ってるだろ・・・」と思いつつ観てたんですが、これだけやりたい放題やられると終いにはこれはこれで良いのかしらん、という気がしてくるから不思議なものです。とりあえずエピソード3も観ておこうと思います。

『不思議の国のアリス』

不思議の国のアリス

内容については今更説明するまでもないでしょう。本書ではアーサー・ラッカムの挿絵が収録されています。アリスはちょっぴりおしゃまな感じ、地下の住人たちはリアル・・・というより時にグロテスクとすら思われる存在感をもっていきいきと描かれています。動物達の描写にはなんとなく北斎を思い出しました(いや、似てはいませんけどね)。とても美しくはあるものの、子どもが見たら怖がるんじゃなかろうかとちょっと心配にならないでもなく。

それにしてもカラーの挿絵は以前にもみていたのですが、挿絵本来の形―物語を読みながら目にすると、一段と魅力的です。さらに本文中ペンで描かれたモノクロのカットも多数挿入されており、これらがまた大層素晴らしい。より軽妙とでもいいますか。挿絵画家ラッカムの力を再認識いたしました。

しかし今更とは言いましたがこのお話、改めて面白いというか可笑しいですね。久しぶりに漫画ではなく読書で声を立てて笑ってしまいました。

『不思議の国のアリス』
ルイス・キャロル/高橋康也・高橋迪 訳
新書館

『仔犬のローヴァーの冒険』

仔犬のローヴァーの冒険

トールキンによる、『ホビットの冒険』や『指輪物語』に先立つ初期の作品です。意地の悪い魔法使いにちょっかいを出したために小さなおもちゃに姿を変えられてしまったローヴァーが、さまざまな冒険に巡り会う・・・というお話。

もともとは自分の子供達に語って聞かせた物語を膨らませていったものだそうです。実際、序盤では荒唐無稽なほら話というのが率直な印象でしたが、物語が進むにつれスケールは大きくなり、緊密度も増してぐんと面白くなってきます。登場する三人の魔法使いがそれぞれどことなくガンダルフを連想させるのも魅力のひとつと言ってよいでしょう。キャラクターとしてより原始的な分、「偏屈なじいさん」的な性格がより強く出ている気がします。

『仔犬のローヴァーの冒険』
J.R.R.トールキン著/山本史郎訳
原書房