Home/Blog/2010/06

『Bouguereau』

Bouguereau

久しぶりに画集を購入。19世紀フランスアカデミズムの超絶技巧画家たるブーグローです。

ブーグローのどこらへんに惹かれるのか。ひとつはどこか翳りのある表情、でしょうか。結構子供の絵なんかも描いているのですけど、大体なにかを抱えている表情をしている。モデルが緊張してたんじゃね?というのはこの際なしの方向で。屈託ない笑顔もあるにはあるものの、逆にそういう絵はあまり面白くないように感じます。

もうひとつはきめ細やかな肌の質感と・・・肉感(笑)。 絵画として理想化されながらも、妙ななまめかしさがあるのですね。特にお腹のぽっこり具合をこれほど絶妙に描ききった画家を、私は他に知りません。うむ。

印刷の質はとても良いと思います。その分、WEB画像で見ていた分には気にならなかったちょっとした不自然さみたいなものが気になったりもしましたが。モデルにポーズを取らせて架空の場面を描き出すという手法は、描写に一切妥協がないだけにどうしても不自然な部分も出て来るのでしょう。とは言えこれだけの画家、知ってる人は知っている的ポジションに追いやられているのはちょっと残念な気もします。

ノーマン・ロックウェル展など

府中市美術館の『ノーマン・ロックウェル オールディーズ、その愛しき素顔たち』を観てきました。7/11(日)までの開催。

ロックウェルは印刷物では何度も目にしていますが、原画はいったいどんな感じなのか、是非見てみたいと思っておりました。原画ではなく版画での展示もありましたが、有名な絵の原画もちらほら。実際見てみると、思いのほか普通に油絵というか・・・別に描き方自体は特別な感じではないのですね。光の描き方が写真的だなあとは思いました。一枚の絵を仕上げるのに何十枚だか何百枚だかの写真を撮ったんですって。・・・タイプ的には好きな画家だけど、見ていて何となくひっかかるのですよね。。解説に「理想化されたアメリカ」といった表現がありましたがその辺のところかなあ。「この作品はフィクションです」と言わないフィクション、みたいな。まあ少しひねくれた見方かもしれません。

伊達家の門

武蔵小金井駅から行きましたので、引き返して今度は江戸東京たてもの園へ。江戸時代から昭和前期の様々な建築物を移築・復元して展示しています。

別にこれといった目当てもなしに行ってみたらやたら広いは、色んな建物があるは。。ある建物でガイドさん?につかまって(失礼)解説をうかがったのですが、なかなか面白い話を聞かせていただきました。ほかにもちらほら見かけたガイドさんらしき方々、あれはボランティアなのかしら。一人でうろうろするより、解説を聞いて連れの方と「へー」とか「ほー」とか言いながらのんびり観て回ったほうが楽しめるかも。