Home/Blog/美術展・催し

ドガ展

ドガ展

横浜美術館にて、12月31日(金)まで。有名な「エトワール」が目玉です。

10時半ごろに行きましたが、それなりの人は入っていたものの行列などは無く、じっくり観て回ることが出来ました。大作はさほど多くないものの素描や習作の展示が多く、むしろこちらが私には興味深く感じられました。「なんか・・・あんまり上手くないね」というのが結構あったりします。いかに素描とはいえ。でも、そういうものを沢山積み上げて、あの匂い立つような作品達がつくられているのだなあと。

それから今回気が付いたことがひとつ。

「ドガはお尻大好き、おっぱいには興味なし!」

絵画作品からも傾向としては感じられるんですが、はじめて目にしたブロンズの作品群を見て確信しました。いや実際のところは知らないけど、多分当たってると思うよ?とにかくお尻の造形には物凄く念が入ってます。馬の像まで人間みたいなお尻をしてるのはちょっと笑いました。一方胸はとりあえず盛り上がってりゃいいや的な、随分投げやりな態度です。興味がありましたら是非ご自分の目で確認してみてください。反論されても困りますが。

東京みなと館

ゆりかもめテレコムセンター駅前の、青海フロンティアビル最上階にあり、東京港の歴史や開発計画に関する資料が公開されています。

新川河岸模型

お目当ては新川河岸模型。1860年ごろの、活気溢れる様子が20分の1スケールで再現されています。土蔵造りの商家の様子、橋や猪牙船の構造などがよくわかり、江戸東京博物館や消防博物館の模型に勝るとも劣らない、優れた資料だと思います。

フジテレビ・レインボーブリッジ・東京タワー・・・

フロアは展示室兼展望室といったところで、ほぼ360度ぐるっと見渡す事が出来ます。今日は少しもやがかかっていましたが眺めは良いしガラガラ(笑)でのんびり出来るし、結構穴場なんではないかと・・・休日だとまた違うのかな?

『ブリューゲル版画の世界』

Bunkamura ザ・ミュージアムにて、8/29(日)まで。ブリューゲルは16世紀ネーデルラントの画家。『バベルの塔』の油絵をご存知の方も多いと思います。本展はそのブリューゲルをメインとする版画作品ばかりを集めたものです。

ブリューゲルが好きかと言われると「んー?」という感じだったりするのですけど、彼の絵はとりあえす見ていて面白い。人間、動物や正体不明の生き物達がびっちりと描き込まれ、「こんな奴がいる」「何やってんだこいつ」的な、見る楽しさに溢れているとでも言いましょうか。展示数もかなり多く、とても観ごたえがありました。目も疲れた・・・

ノーマン・ロックウェル展など

府中市美術館の『ノーマン・ロックウェル オールディーズ、その愛しき素顔たち』を観てきました。7/11(日)までの開催。

ロックウェルは印刷物では何度も目にしていますが、原画はいったいどんな感じなのか、是非見てみたいと思っておりました。原画ではなく版画での展示もありましたが、有名な絵の原画もちらほら。実際見てみると、思いのほか普通に油絵というか・・・別に描き方自体は特別な感じではないのですね。光の描き方が写真的だなあとは思いました。一枚の絵を仕上げるのに何十枚だか何百枚だかの写真を撮ったんですって。・・・タイプ的には好きな画家だけど、見ていて何となくひっかかるのですよね。。解説に「理想化されたアメリカ」といった表現がありましたがその辺のところかなあ。「この作品はフィクションです」と言わないフィクション、みたいな。まあ少しひねくれた見方かもしれません。

伊達家の門

武蔵小金井駅から行きましたので、引き返して今度は江戸東京たてもの園へ。江戸時代から昭和前期の様々な建築物を移築・復元して展示しています。

別にこれといった目当てもなしに行ってみたらやたら広いは、色んな建物があるは。。ある建物でガイドさん?につかまって(失礼)解説をうかがったのですが、なかなか面白い話を聞かせていただきました。ほかにもちらほら見かけたガイドさんらしき方々、あれはボランティアなのかしら。一人でうろうろするより、解説を聞いて連れの方と「へー」とか「ほー」とか言いながらのんびり観て回ったほうが楽しめるかも。

特別展『龍馬伝』

江戸東京博物館にて、6/6(日)まで。坂本龍馬の現存する最も有名な例の写真、その現物が見られるというのが当展の目玉のようです。

常設展のついで、くらいの軽い気持ちで足を運んでみたら・・・いきなり20分待ちのボードが! 正直お金払っちゃってなかったら並びませんでした。。

で、くだんの写真ですが、凄くちっちゃいです。テレカより少し大きいかどうか?そこにあれが写りこんでるんですけど、細部なんて全然判別出来ないし、小ささを確認したという以外には何とも。その他の展示は文書が多かった印象で、そういった面に興味をお持ちの方には見ごたえがありそうです。

私が見てよかったと思ったのは勝海舟の全身画と、近江屋の龍馬が暗殺された部屋を原物大で復元した展示くらいかなあ。

消防博物館など

消防博物館の展示

今日は新宿方面へ取材・・・遊びに行ってきました。

四ツ谷で電車を降りて新宿歴史博物館へ。江戸時代の新宿のジオラマが目当てだったのですが、佐伯祐三展なる企画展もやっていたので一緒に観て来ました。三十そこそこで亡くなるまでの間に随分作風が変わって行くのがよくわかりますし、当時の四ツ谷を描いた絵と現在の写真が並べてあったりして、企画展として面白いものでした。それにしても再渡仏後の絵は「病んでるだろコレ・・・」というものばかりで、ちょっと怖くなるような凄みがあります。肝心のジオラマですが、凄くよく出来ているんですけど、縮尺が小さいのであまり資料としては使えそうもなく。

続いて消防博物館へ。入館は無料で、受付で名前を描いて入館章みたいなものを付けます。ここも江戸時代の火事現場のジオラマがあって、こちらは縮尺も大きくてなかなかの迫力。作り込みも相当なもので、しかもフロアに居たのは私一人という貸しきり状態でしたので、遠慮なく写真を撮ってまいりました。ほかには消防車や救急車などの実物が展示してあって、小さな男の子などこりゃたまらんだろうなあ、という感じです。ヘリなんて実際に操縦室に座れるんですよ。私は座りませんでしたが・・・

そのまま足を伸ばして新宿の紀伊国屋で本を購入。普段に比べると随分と歩いた一日でした。

下町風俗資料館など

旧吉田屋酒店

やらせていただいている仕事の影響か、近頃江戸時代への興味が高じてきまして、今日は上野の下町風俗資料館などに行ってきました。

日暮里駅から谷中霊園を通って、旧吉田屋酒店へ。霊園の桜は七分咲きといったところか、なかなか綺麗でした。この建物、明治に建てられたものながら出桁造という江戸時代からの特徴的な建築様式を伝えるものだそうで、間近に見るとなんともゴツい造りです。

出桁造

下町風俗資料館

その後、不忍池のほとりにひっそりと佇む下町風俗資料館へ。来てみるとああ確かにここにあったなあと。。大概池の方ばかり見てるから^^;ここは大正時代の東京下町の町並みを再現しています。写真はこれ、屋内なんですよ。こぢんまりとしたスペースですが、なかなか面白い展示でした。

『ジョン・エヴァレット・ミレイ展』

Bunkamura ザ・ミュージアムにて、10/26(日)まで。

ミレイと言えばラファエル前派の画家で「オフィーリア」の作者・・・といったところがミレイに対する私の認識で、他には「両親の家のキリスト」など数点の作品を印刷等で目にした程度でした。「オフィーリア」は異常なまでに徹底した細密描写に圧倒されるものの、逆にその徹底振りがどこか無機的というか、オフィーリアの瞳も鼻も唇もそこらの葉っぱと同じレベルで捉えているんじゃないかなどと思われたりもして、ちょっとな~という印象も持っておりました。とか言っといてナンですがまあ「オフィーリア」についてはですね、死ぬまでに一度は現物を見ておいて損は無いですよやっぱり。もうね、凄い。クラクラ来ました。解りにくい表現ですみません。。

展覧会として興味深かったのはむしろ上記のような私の認識にはなかった部分、プロブレム・ピクチャー、本の挿絵、ファンシー・ピクチャー、肖像画といった分野の作品たちで、これらの作品には作者の柔らかな目線の感じられるものも少なからずありました。中でもファンシー・ピクチャー(子供や若い女性を描いた風俗画の一種)に属する作品、ミレイの娘をモデルにした「初めての説教」「二度目の説教」にはモデルを務める娘の緊張した様子だったりそれを見つめるミレイの眼差しだったりが伺われて、思わず頬がゆるみました。

本展を観た感想として、彼には「ラファエル前派の画家」というよりも「ヴィクトリア朝の画家」という形容がまさにぴったり来るように思います。観る前よりもミレイが好きになりました。

『コロー 光と追憶の変奏曲』

会期末ぎりぎりで見てきました。国立西洋美術館にて、8/31(日)まで。

この展示会はコローの若い頃から晩年に至るまで、あらゆる年代の作品が集められているところがミソかと思います。各年代で明確に作風が異なっている。いわゆる「コローの絵」としてよく知られている作品の数々は悉く60歳代以降、晩年にかけて描かれたものだったんですね。青年期から壮年期にかけての作品は光の表現などに卓越した技が感じられるものの、面白みの無い風景画・人物画といった印象で、逆にその大器晩成っぷりに驚かされました。また老境にあっての多作ぶりも凄いと感じましたが、作品によっては手馴れた「チョチョイのチョイ」感が垣間見えてしまわないでもなく。でもやっぱり好きだな、うん。

『ムンク展』

国立西洋美術館にて、1/6(日)まで。

ムンクというと正直「叫び」あたりのイメージしかなかったのですが、この展覧会では装飾画家としてのムンクに焦点を当てて、相当数にのぼる作品群をプロジェクト単位で紹介しています。観た感想としては、これまでの自分のイメージとは異なり実に多様な顔を持つ画家だったんだなあという事。展示されていた作品が施設・建築物の装飾としてイケてるかどうかは「?」ですし、どっちにしろ好きなタイプの画家ではないのですが、企画展としてとても観応えのあるものでした。