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『リチャードを探して』

1996年、アル・パチーノ監督。主演も。

シェイクスピアの『リチャード三世』を映像化する、その過程を追ったドキュメンタリー・・・って事でいいのかな? シェイクスピアの面白さを解りやすく伝えるのが目的で、別途完成した「アル・パチーノによるリチャード三世」があるわけではないようです。多分。

とはいえ、断片的ながら実際に演じているシーンも多数あり、それぞれ衣装やセットも本格的なものです。これらの映像に素の(多分・・・)議論やインタビューを交えながら、『リチャード三世』なる作品を解きほぐしていくという仕組み。

えらくわかり辛い要約になってしまいましたが、このドキュメンタリー自体はとても解りやすいです。複雑な人間関係や展開を、ポイントを押さえて丁寧に解説してくれています。つい先日原作を読んだばかりでもあり、「ああ、こんな台詞もあったなあ」と大変面白く観る事が出来ました。逆にこれを観てから原作を読んでみるのもいいかもしれません。

『シルマリルの物語』

新版 シルマリルの物語

あまりの分厚さに読むのをためらっていたのですが、ようやく読了。

「指輪物語」より更にずっと昔、トールキンによる創世神話とでも言うべきもので、世界の始まりからエルフや人間の出現、「指輪」の舞台となる第三紀までの世の変遷がエピソード群の形で綿々と語られて行きます。

全体としてはとんでもなく壮大な物語でありながら、異常なほど緻密に設計されているのには、よくもまあこんなものを一人で・・・と殆ど呆れてしまいます。これ程までになると却って「出来過ぎ」とすら思えて来てしまう位。ほら、実際の神話や伝説だと「なんだそりゃ?」と思わずツッコミたくなるようなぶっ飛んだお話が結構あるじゃないですか。

エピソード単位でみると、もっぱらの主役はエルフ達で、そこに神々(ヴァラール)や人間達が絡んでゆくといった趣です。このエルフ達は若々しく活発で、「指輪」のエルフ達とは随分違ったイメージ、まさに「青春期のエルフたち(訳者あとがきより)」で、とても人間臭いドラマを繰り広げてくれます。数あるエピソードの中では「ベレンとルーシエンのこと」「トゥーリン・トゥランバールのこと」がとりわけ印象的でした。とても美しいお話と、悲しいお話。

一日に一章ずつのペースで読み進めたのですが、読み終えてしまうのがちょっともったいないように感じられた、そんな作品でした。本の分厚さで敬遠している方(?)は是非。

『新版 シルマリルの物語』
J.R.R.トールキン著:田中明子訳
評論社

Web拍手へのご返答

Web拍手でご質問をいただきましたので、そのご返答です。

個人的にご覧いただく分には、画像をダウンロードされてももちろん構いませんよ。穴の開くまででも眺めてやっていただければ本望です。

ちなみに前のサイトでDL用のファイルを置いていたのは素材の方ですね。おっしゃる画像ももちろんわかります(笑)ただ、こちらは再公開する予定はありませんので、悪しからずご了承くださいませ。

禁煙期間終了のお知らせ

今朝をもちまして禁煙期間は終了とさせていただきました。

・・・もう眠過ぎて駄目、無理。ふんっ。

Geraint and Enid 10

「ジェレイントとエニド」の10作目、最終作をアップしました('Enid, shall you ride behind me.')。ジェレイントはエニドを伯爵から助け出し、馬を見付けて二人は屋敷を後にします。自らの後ろに乗り込むエニドを支えてやるジェレイント。ようやく、エニドの顔にも笑みが戻ったのでした。

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禁煙?

値上げを機に、禁煙してみるかなあ・・・てな事で最後の一本を吸ってから丸一日余り。

こりゃ思ったよりきついです。も~うイライラするったら。身体はだるいし、ガムの噛み過ぎで顎は疲れるし。とりあえずもう少し続けるつもりですけど、精神衛生上よろしくないと思ったらすぐやめます。・・・三日続かないかも。

『図説 アーサー王伝説物語』

図説 アーサー王伝説物語

古本屋で安く売っていたので購入。収録されているエピソードは割と有名なものが中心ですが、それぞれの出典や出典元ごとの相違・変遷、エピソードが形成された背景や意図などについて詳しく解説されており、読み応えのあるものでした。

ラッカム、アラン・リーをはじめとして、絵画やイラストが豊富に収録されているのも魅力です。むしろ購入時のお目当てはこちらだったり(笑

図説 アーサー王伝説物語
デイヴィッド・ケイ著:山本史郎訳
原書房

以下、気になった画家達をメモ。

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