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騎士物語2

前回書いた『マギノビオン』を引き続き読んでます。アーサー王の騎士の物語があるのですが、一般的に知られているものと異なる名前で登場するケースが多いみたいです。お国の違い故でしょうか。オーウェイン、ペレドゥルといった騎士が大層な活躍を見せるのに『アーサー王の死』には全然名前が出てこなかったもので、完全に別系統のお話なのかなあなどと思ってたんですが、検索してみたらさくっと判明しました。オーウェインはイウェイン、ペレドゥルはパーシヴァルなんだそうな。同一人物と知っているのといないのとでは、感じ方が変わってくる場面もありますよねえ。ネットって便利。人名辞典まで作ってる方もいらっしゃったりで、ひたすら感心してしまいました。

騎士物語

中世騎士物語

先日、トマス・マロリーの『アーサー王の死』を読み終えました。アーサーものの定番らしいので。大変面白かったのですけど、これ抄訳なんですよね。収録されている部分が面白いだけに、大幅にカットされているのが残念です。これまでアーサーものと言えばブルフィンチの『中世騎士物語』くらいしか読んだことがなくて、こちらは元より全体を要約したようなスタイルなので、当時も「相当カットされちゃってるんだろうな~」と思いながら読んでいたのですが、改めて再読してみるとむしろ非常によくまとめられているという印象を受けます。今現在ウェールズの物語「マギノビオン」を単行本で読んでいるのですけど、これも収録されていて、今更ながらとてもお得な本なんではないかと思う次第です。

  • 『アーサー王の死』トマス・マロリー ちくま文庫
  • 『中世騎士物語』ブルフィンチ 岩波文庫
  • 『マギノビオン』シャーロット・ゲスト 原書房

マビノギオン―ケルト神話物語 シャーロット・ゲスト版

『マギノビオン』の挿絵はアラン・リー氏。『指輪物語』のイラストも描いている方です。指輪物語の絵をみた時もいいなーと思ってたんですが、これは更にその上を行くと思います。

構図

やっぱり構図も勉強しなきゃ、ということで先日、視覚デザイン研究所の『構図エッセンス』なる本を購入してちょっとずつ読んでいたのを今日読み終えました。黄金率とか、私初めてその意味を知りましたよ。もちろん他にも色々な事が書いてあって、今後絵をみる際、ちょっと今までと違った視点からもみる事が出来そうです。でも描く際は・・・うーん微妙。知識だけで描ければ苦労はしない訳でして。

それからこの本、近・現代の日本の画家を中心に作品が沢山載っているので(モノクロのも多いですけど)、その点でも面白く読めました。藤島武二とか、これまで名前を知るのみでスルーしてきたのですが、なかなか良さげな作品が載ってて、興味が湧いてきました。今度本屋さんに行ったら見てみようと思った次第です。

『構図エッセンス』
視覚デザイン研究所編

『MONO AQUIRAX』

MONO AQUIRAX―宇野亜喜良モノクローム作品集

宇野亜喜良さんのモノクローム作品集を購入。宇野亜喜良さんって・・・相当有名な方ですよね?私はついこないだまで知りませんでした。自分の守備範囲の狭さを痛感。

とにかく物凄い数のカットが収められています。やはり数量の多さというのはもうそれだけでパワーがありますね。もちろん数だけでなく中身の方も、特にテーマやスタイルの幅広さに驚かされました。プロの仕事だなあと。色々ある中で個人的にはやはりと言うか、リアルタッチのものに魅力を感じます。同じ向きの線(横線が多いみたい)だけで濃淡からディティールまで表現してしまうテクニックに、これはもう芸の域だなあと。

『ポーズカタログ【和服編】』

和服のポーズ集を買ってしまいました。ふと目に入って「あ、使えそう」と衝動買い。・・・使えるんでしょうか?

買おう買おうと思っているものはいざ目の前にするとさんざん迷うくせに、ひょっこり見つけたものは何故か即決で買ってしまいます(^^;

それにしても最近、自分で描くより資料やら画集やら、買ってる方が多いような・・・

『ポーズカタログ【和服編】』
マール社

『みどりのゆび』

みどりのゆび

タイトルだけ聴くとなんだか薄気味悪いものを想像してしまいますが・・・(私だけ?)、フランスの童話です。友人が貸してくれたのを読んでみました。

主人公の男の子が指で触れた所は、どこでも草木や花でいっぱいになるというお話です。それで『みどりのゆび』。じめっとした感じが無くて、きらきら輝いているような、そんな印象を受けました。各章が短くてさくさく読めますし、挿絵もとても素敵なのがたくさん載っています。

『みどりのゆび』
モーリス・ドリュオン著 安東次男訳
岩波少年文庫

『イリアス』に続けて『オデュッセイア』を読了。 こちらは昔読んでいるのですが、全然覚えてなかった(^^; んー、個人的には『イリアス』の方が好き。

『イリアス』

イリアス〈上〉

ホメロスの『イリアス(岩波文庫)』を読了。トロイア戦争を題材にした、映画『トロイ』のベースとも言える壮大な叙事詩です。ちなみに映画の方はまだ観てません。でももうすぐDVD出ますね。多分買っちゃいます。

で『イリアス』、前から読もう読もうと思いつつ、なんだか重たい話のように思われて手を出せずにいたのですが(確か当時岩波文庫で出てたのは呉茂一氏の訳で、字が小さくて旧字が多かったので、そういう印象を受けた記憶があります。違ってたらゴメンナサイ)、いざ読んでみるとこれが面白いったら。特にゼウスをはじめとする神様達の、やたらと人間味溢れるやりとりが真にツボでした。『トロイ』には神様方は登場しないようですので、映画をご覧になった方でも・・・というよりむしろ、ご覧になった方なら一層楽しめるのではないかと。和訳についても行番号は付いていますが、散文調で書かれているため、普通の小説を読む感覚で読めてしまいます。

ただ登場人物・神々が異常に多いので、予備知識が全く無い状態で読むのはかなりつらいかもしれません。一応、巻末に登場人物索引も付いてはいましたが。私は読み終わってから気付きました。あう。

『イリアス』(全2巻)
松平千秋訳
岩波文庫

『世界の建築』

イラスト資料 世界の建築

『イラスト資料 世界の建築(マール社)』なる本を衝動買い。エジプト・ギリシャから果ては日本まで、世界中のあらゆる建築様式の構造や装飾を、詳細に図解したものです。もともと専門書として発行された著作の挿図と注釈を抜粋してまとめたものらしく、聞いたことのない単語が普通に使われてます。掲載されているイラストもなんか凄い。描いた方の執念が感じられるというか。とりあえず適当に眺めているだけでも充分面白いのですが、はたしてこの本が「役に立つ」日は来るのかしらん。

『イラスト資料 世界の建築』
マール社