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『白鳥とくらした子』

白鳥とくらした子

少女と白鳥の王の物語。不幸な境遇におちた少女は、かつて彼女の父が助けた白鳥に見守られて健やかに成長していきます。

とても可愛らしく、著者の愛情が感じられる物語です。子供に読み聞かせてあげたくなるような。シシリー・メアリー・バーカーと言えば花の妖精のイラストで有名ですが、本書にもカラー及びモノクロの挿絵がついています。特に12点の水彩によるイラストはどれも繊細で非常に美しく、子供向けだけに限定してしまうのは勿体ない位素晴らしいものです。

『白鳥とくらした子』
シシリー・メアリー・バーカー著/八木田宜子訳
徳間書店

「桜花恋情」をアップ

「桜花恋情」をアップしました。旬の桜+前から描いてみたいと思っていた時代劇風のイメージで。

『Jamie Freel and the Young Lady』より

「Jamie Freel and the Young Lady」のモノクロイラストをアップしました。

「女性習作」をアップ

「女性習作」をアップしました。

以下はおまけ。

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『武器と防具 幕末編』

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新紀元社様より発売された『Truth In Fantasy 武器と防具 幕末編』において本文中のイラストを23点描かせていただきました。幕末時の武器・軍装を諸藩レベルに至るまで詳しく解説したもので、私は当時の日本を取り巻く諸外国の軍装を担当させていただいてます。

携帯の向こう側

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サージェントブラシでガシガシ、オイルパステルも少々。絵の内容的にちょっとミスマッチでした。。

「序曲」をアップ

「序曲」をアップしました。特定の題材によるものではありませんが、このホールを舞台にこれから何かが起こりそうな、そんなイメージです。

『レジスト』

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お仕事情報です。

同人ゲームサークル「トロッコ」様が現在製作中のゲーム「レジスト」において、タイトルイラストおよびゲーム中のキャラクター絵・イベント絵を描かせていただいてます。

「レジスト」は西洋中世を舞台としたシミュレーションゲームで、国づくりを進めながら最終的に敵領主を倒すのが目的です。中世の世風を感じさせる要素を随所に取り入れているとの由。今夏の完成に向けて開発状況はトロッコ様のサイトで逐次更新されていますので詳しくはそちらをご覧ください。40点弱のキャラクター、10点余りのイベント絵を描かせていただき、個人的にも完成を楽しみにしております。

『三つの冠の物語―ヒース、樫、オリーブ』

三つの冠の物語―ヒース、樫、オリーブ

三つの短編が収められています。それぞれ舞台は異なりますがいずれにおいても二人の主要人物間の友情が描かれ、それぞれ小道具として冠が登場します。中でも第一話の「族長の娘―ヒースの花冠」が好きです。少女と捕虜の少年との、友情とも恋心ともつかない微妙な心の動きがよく描かれていると思いました。

本書も先の『ケルト神話 炎の戦士クーフリン』同様ヴィクター・アンブラスが挿画を手がけています。こちらもまた大変素晴らしいものです。

『三つの冠の物語―ヒース、樫、オリーブ』
ローズマリー・サトクリフ著/山本史郎訳
原書房

『ケルト神話 炎の戦士クーフリン』

ケルト神話 炎の戦士クーフリン (ケルト神話)

ケルト神話の英雄クーフリンの生涯を描いた物語。クーフリンは太陽神を父に持つ、アイルランド一と謳われた戦士です。

力強く、激しく、そして悲壮感の漂う物語です。クーフリンの物語を読むのは本書がほぼ初めてで(ブルフィンチの『中世騎士物語』には「アイルランドの勇士キュクレイン」として短いながらも収録されてます)、どの程度著者による脚色がなされているのかわかりませんが(あとがきによれば大変忠実に再話しているとの由)、非常にドラマチックでもあります。

エピソードの中で興味深かったのはアイルランドの英雄の称号を巡る争いの話。巨人が自分の首を切らせ、生きていたら切った相手に同じ事をさせろと要求するのですが、この逸話は『サー・ガウェインと緑の騎士』や円卓の騎士、腕萎えのカラドクのものとほぼそっくり同じです。きっと原形があってそれが各々に取り込まれているのでしょうね。それと序文において、アングロ・サクソンの英雄ベーオウルフと比較している部分も興味深く読みました。

あと個人的に特筆しておきたいのはVictor Ambrus(ヴィクター・アンブラス?)によるペン画の挿絵の素晴らしさです。全く知らなかった名前ですが、点と線・塗潰した面の織り成すリズム感や最低限の対象物を描くだけで最大限に物語を表現しているところなど、本当に凄いと思いました。

『ケルト神話 炎の戦士クーフリン (ケルト神話) 』
ローズマリー・サトクリフ著/灰島かり訳
ぽるぷ出版