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『キング・オブ・ファイヤー』

2003年、ピート・トラヴィス監督。

ヘンリー8世を描いた作品です。結婚問題がもとでローマ・カトリック教会とケンカした英国王、エリザベス女王の父親でもあります。

この王様、次々に妃を娶っては離婚したり果ては処刑したり、部下だって片っ端から処刑してしまいます。まあとんでもない人物・・・なんですが、物語りも後半に入ると、やってる事は相変わらずとんでもないものの、その佇まいには悲哀が感じられるようになります。信頼できる部下は無く、妻にも裏切られ・・・少し同情してしまいました。そういう撮り方をしているのでしょうが、ヘンリー役のレイ・ウィンストンの演技による所も大きいと思います。

それからショーン・ビーン(ボロミアの人)が出演しています。『トロイ』の感想にも書いてましたけど、この人の存在感は半端じゃない。割と短時間の出演ながら、ヘンリーと対峙するシーンなどはもうえらい迫力でした。

この作品、前に感想を書いた『レジェンド・オブ・サンダー』と同じシリーズですが、このシリーズはどれも非常に観ごたえがあります。中世好き、英国好きな方にはおすすめです。

スパムフィルター

先日、2時間余りの間に50件を超えるコメントスパムが来襲するなんて事がありまして、さすがに洒落にならないので対策をとる事にしました。

導入したのは「this calm night」様で公開されているスパムフィルター。プラグイン形式なので設置もいたって簡単です。実は最初別のフィルターの導入を試みたものの、設置が上手くいかなかったのでした(泣

これで解消されるとよいのですが。

『大観、栖鳳、玉堂「近代日本画の三巨匠」 展』

講談社野間記念館にて。初めて行ったんですが思いっきり迷いました・・・館内はガラガラもいいとこ。観る方にしてみれば結構な事なんですけどね。

名前のとおり、横山大観、竹内栖鳳、川合玉堂という近代日本画三巨匠の作品を集めた展示です。中でも実物を観た事のない栖鳳に期待していたのものの、大観の作品が多くて栖鳳は少なめだったのは残念。大観は絵そのもの以外に滲み出てくるものが強すぎるという印象があり、ちょっとあんまり・・・なのです。玉堂は大好き。

いずれにしても有名な作品は少ないようで、絵の解説にも「大作ではないが~」「あまり知られていない作品だが~」みたいなフレーズがちらほら。わざわざそんな事書かなくても。しかし玉堂の小品には滋味深く魅力的なものが多かったですし、大観についても「こういうのも描いてたんだ」という絵があったりで、なかなか面白かったと思います。

ウグイス

近所でウグイスが鳴くのを耳にしました。随分久しぶりだ。姿こそ見えなかったものの、かなりの至近距離。「ホ~ホケキョ」というよりは「ホ~ホキョケキョ!」てな感じ?いずれにしても良い声です。ちなみに先日メジロを見かけたのも同じ場所でした。案外穴場なのかもしれん。

カラー画像を白黒画像に合成する(レイヤーの合成モード)

060409_00.jpg

カラー画像をグレースケール化した画像に合成した時、レイヤーのモードによってそれぞれどのような結果になるか、というものです。・・・タイトルのままだ。らくがきついでに画像を並べてみただけで、役に立つような事は書いてありませんので悪しからず。ソフトはPhotoshop CSを使用しています。

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Geraint and Enid 7

「ジェレイントとエニド」の7作目をアップしました('My vigor is not lost.')。道中度々襲われることとなる二人。エニドは命に背いて夫に危険を知らせ、ジェレイントは存分に力を発揮し敵を蹴散らします。しかし彼をやっかむ伯爵の大軍勢による襲撃を受け、最後には力尽きてしまうのです。

消えた(かと思った)住所録

友人に電話をかけようと住所録を開いてみたところ、見事に真っ白。「まさか消えた?」先日バックアップをとったばかりだったのでそちらを開いてみても同じく真っ白。「???」かなりあせりました。

結論から言えば大丈夫だったんですけどね。古い友人などの連絡先は5年以上前のはがきスタジオというソフトに登録したままずーっと使っているのですが、どうもこれの住所録ファイル、場所を動かしてしまうと開けないみたいです。先日バックアップついでに保管場所も整理しようってんで移動していたのでした。はー心臓に悪い。

Opera8.5を入れてみる

以前の記事でOperaでの表示に対する愚痴を書いたのですが、最新バージョンなら大丈夫と教えて頂きました(ありがとうございました)。早速OperaのサイトからDLしてインストール。旧バージョンと並存OKでしたので、折角だからちょっと比較してみました。

最新バージョン(8.53)での表示
ver.8.53の表示
旧バージョン(7.20)での表示
ver.7.20の表示

タイトル文字の高さと、字間に注目。フォントを「Verdana」にすると欧文フォントと和文フォントで段差が出来たり、字間がやたら開いてしまう・・・というのが旧バージョンでの不満の種だったのですが(気にしだすと非常に気になるのです)、上手く解消されているようです。こりゃめでたい。

他にも馬鹿でかい広告バナーがなくなったり、コテコテだったデザインが随分すっきりしたものになるなど、個人的に気に入らなかった部分もだいぶ様変わりしているようです。これだったらなかなか良いかも。

Illustration更新

Illustrationに「月光」をアップ。気が付いてみれば連作以外のイラストは今年初めてでした。一応裸なので、ご覧頂く際にはご注意を。

以下、蛇足。

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『ベーオウルフ』

同名の本を2冊。

『ベーオウルフ』

忍足欣四郎訳:岩波文庫

古英語による英雄叙事詩で、8世紀頃に成立したものとされています。物語はおおまかに二つに分かれ、前半部では若き日の主人公の怪物退治が、後半部では老いた主人公が竜を退治するも自らも力尽きるくだりが歌われています。

硬派というか大変骨太な詩で、ヒロインの類などは全く登場しませんし、主人公がうじうじ悩んだりすることも一切ありません。英雄ベーオウルフの行動のみが本筋として語られ、それらは大変勇ましいのですが、詩全体としては暗いトーンで覆われているような気がします。後半の竜退治では、トールキンの『ホビットの冒険』を思い出しました。宝の山を守っている様子などそのまんまです。実際トールキンもこの作品を好んだようで、『ベーオウルフ』に関する論文も書いているそうです。

あとは物語そのものの面白さもさる事ながら、訳が非常に素晴らしいと思いました。重厚な文体でありながら、とても読みやすい。注釈や作品についての解説も読み応えのあるもので、いい本よんだな~という気にさせられました。

『ベーオウルフ』

ベーオウルフ 妖怪と竜と英雄の物語―サトクリフ・オリジナル〈7〉

ローズマリ・サトクリフ著:井辻朱美訳:原書房

実は読んだのはこちらが先。こちらは散文形式ですが、脇筋が削除されたり補完的な描写がある他は原作と全く同じ内容です。文字のサイズと字間が異様に大きいものの、お子様向けの文体というわけではなく、むしろ古語調を意識したいかめしい言い回しが多用されています。ちょっと読みづらかった気も。それでも1時間余りで読めてしまったのですけど、話は過不足なく書かれているので筋を知るのには充分だと思います。